誰もやったことがない。
だから、やる。
PROLOGUE
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「2016年4月から始まる電力自由化に向けた電力会社向けシステムを作ってほしい。」最初に聞いた時はピンとこなかったが、詳しく話を聞く内に激しいプレッシャーに襲われた。何故ならば、タスクでは当時、誰も作ったことのないシステムだったからだ。前例が無い中での開発は五里霧中であった。
MEMBER
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坂口:リーダー。多くのミッションを達成してきたベテランだ。
炭谷:スマートメーターのノウハウが豊富なエンジニアであるサブリーダー。
坂口 進一郎
リーダー
炭谷 昌範
サブリーダー
STORY
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24時間365日、
トラブルは絶対に許されない。
2013年4月、坂口を中心に最初の作戦会議が開かれた。100万軒を超える家庭から、電力消費量を30分毎に測定するスマートメーターシステム。社会を支えるシステムであるためトラブルは許されない。24時間365日、安定稼働することが絶対条件だった。ハードルは高かったが「自分たちならできる」という自信はあった。
ベテランに新入社員、異色のメンバー構成。
入社一年目というメンバーもいた。電力知識や開発経験は皆無に近い状態だった。でも「やり遂げる」という意気込みは十分だった。何から始めていいのか分からない中、 まずは資料を読み漁ることから始めた。聞き慣れない電力業界の専門用語や電気メーターの仕様を理解するのに苦労したが、徐々に知識を得ることで、システムに落とし込む道筋が見えてきた。
利害関係を超えた一体感。
電力会社では、タスクが担当するシステム以外にも多くのシステムが動いている。そして、そのシステム同士が連携することで業務を支えている。しかしこれらのシステムはそれぞれ別の企業が担当している。システム同士が連携するためには、まずこれらの企業間での連携を取り、且つ良好な信頼関係を構築することが不可欠であった。エンジニアとしての専門知識・技術よりも、社会人としてビジネスマンとして「相手の言うことを理解する」「なるべく分かりやすいように伝える」「分からないことは曖昧なままにしない」といった基本的なことが最も重要である。これらを徹底することで企業間の利害関係を超えたチーム作りができた。「クライアントのシステムを作り上げる」ことに一体感を持って取り組めたのだ。
我々はパイオニアだ。
タスクとしても電力システムに携わるのは初めての試みでノウハウの蓄積がない分、難問だらけの毎日だった。だが、苦しくはなかった。「社会を支えるシステムを開発している」という想いがモチベーションを上げていったからだ。日々、電力のことを学び、「お客さまの想いをどうシステムで実現するか」を試行錯誤することで、自分たちが信じる設計や考えが固まっていった。そして誠実に取り組むことで高品質なシステムを作ることができた。システムが運用開始に至り、仲間同士で喜びあったことがまるで昨日のことのように思い出される。「今日も私たちは社会を支えている。」そう実感できるのがエンジニアの喜びであり、タスクという会社だ。しかし、完成して終わり、というわけではない。この電力システムは現在も運用されており、継続して使われるからこそ、「もっとこうしたい」「もっと良くなる」ということを突き詰めて考え続けられるのだ。妥協なくシステムを構築できることこそがこの仕事のやりがいでもある。